マランシュヴィルのご紹介

どこか日本人を彷彿とさせる、まじめな性格のグレゴワが造り出すコニャックは、まさに正統派。

コニャックを知らない方はとりあえずマランシュヴィルを飲んで、コニャックを知って欲しい、
そしてコニャックを既に知っている方は、マランシュヴィルを飲んでグランド・シャンパーニュで生み出される長期熟成コニャックの深みを愉しんで欲しい、
そんなコニャックが日本に上陸します。

コニャック輸入第二弾は、マランシュヴィル。

長年大手メゾンにコニャックを卸していましたが、2015年より「マランシュヴィル」の販売を開始しました。

どうして「マランシュヴィル」を造ろうと思ったのかを訪ねると、「忘れられた遺産を後世に遺すため」と。

代々引き継いできた熟成樽。偉大なるグランド・シャンパーニュのコニャックが眠っているにも関わらず、自分たちがリリースしなければずっと忘れられたままだったかもしれない、それがブランド開始するときに考えた一番の想い。

そして何よりも最大の理由は、一緒にブランドを立ち上げた「友人」がいたことと、確かな「情熱」がそこにあったから。

両親2人共蒸留所一族のエレーヌはマランシュヴィルの跡継ぎです。

そしてエレーヌは夫の従妹。ということで今回も親戚の造るコニャックのご紹介です。

第一弾、第二弾共に紹介しているコニャックは、親戚だからという理由だけで輸入している訳ではなく、しっかり品質が良いのは飲んで頂いたらわかるかと思います。

コニャックエキスパートの方が飲んでも確実に美味しいと言ってもらえる、そんなコニャックのみを輸入しています。

実際、フランスのソムリエ協会ガラディナーでマランシュヴィルのコニャックを提供しましたが、一瞬でボトルが空っぽになりました! フランスのソムリエも唸るコニャックを是非飲んで頂きたいです。

 

少し話はそれてしまいましたが、跡継ぎエレーヌの夫グレゴワが指揮を執り醸造/蒸留/熟成されているコニャックはまさに「正統派」。

ワインでは当主の性格が良く表れると言いますが、それはコニャックも同じ。

まっすぐで混じりっ気のないコニャックは、グレゴワの真面目でまっすぐな性格が表れているな、と思います。

蒸留期間中は毎日同じ時刻に蒸留をはじめ、同じ時刻に作業を行い、同じ時刻に蒸留を終えます。

とはいえ原料はぶどう。

区画によって少しずつ特徴の違う原料から取れたワインの蒸留なので、全く同時刻という訳にはいかないようですが、大きな時間の誤差が生まれるときは何か問題がある証拠。

毎日同じ時間で動いているから気づけることもある様です。

コニャック、は長期熟成に向くお酒。

その中でもマランシュヴィルの生産しているグランド・シャンパーニュのコニャックは長期熟成をしてこそ本領発揮してくれます。

熟成セラー9つ所有していて、湿度の高い場所、低い場所、様々な湿度の熟成セラーでコニャックが熟成されています。

湿度が低いと水分の蒸発が早く、湿度が高いとアルコールの蒸発が早いです。

最終的にできるコニャックに味わいの違いも出てくるので、それをブレンドして製品化しています。

樽が違うと、セラーが違うと、様々な特徴を持つコニャックを生産することができます。

それにより、複雑味のある濃厚で素晴らしいコニャックの生産を実現しています!

2023年11月、ポルトに行ってポートワインの生産者を見学しましたが、これほど熟成する場所、温度、湿度に拘りがある蒸留酒は世界でも珍しいのだと再認識させられました!

蒸留家一族で、元々大手メゾンへ蒸留酒を卸していました。

そのおかげもあり、代々引き継いできた知識と経験が生きています

例えば蒸留器。エレーヌのおじいさんが1950年代に造ったものを未だに使っています。

(昔は薪で炊いていたものをガスに変える等、近代化は行われています。)

マランシュヴィル自体の生産は毎年3000本程度ですが、大手メゾンへの卸も継続的に行っており、この蒸留所はコニャックでも10本の指に入るほど沢山の蒸留器を所有しています。

蒸留所の見学はまさに圧巻!

始めて訪問したのはもう何年前か覚えていませんが、今でも感嘆のため息が出たのを覚えています。

聞くとコニャック全体の1%がこの蒸留所で蒸留されているとのこと!

これだけで、どれだけ技術力があるかがわかってもらえると思います。

マランシュヴィルは蒸留所が位置する村の名前。

ジャルナックという町のすぐそば、少し高台に位置しています。

マランシュヴィルから観る景色は美しい。

輸入コニャックのご紹介

 

VSOP

元々マランシュヴィルはXO(熟成10年以上のコニャック)のみを製造する予定でしたが、今回輸入したこのVSOPも製造することになりました。

というのもマランシュヴィルの位置するグランド・シャンパーニュは長期熟成に向く土壌を有しているからです。

ただグレゴワはカクテルを作るのが好き。

この間家に来た時に「僕と同じくらいシェイカーを持っている家に初めて来た!」と言っていました。

(私もカクテル好きで、家でこっそりシェイカー振っていたりします)

カクテルを作るためには、少し若く、熟成香の少ないコニャックも必要です。

そこで造り出されたのがVSOP。

VSOPと言っても侮るなかれ。

8年熟成されているので、以前の規格ではXOと名乗れる熟成年数です。

 

10ans

グランド・シャンパーニュは長期熟成に向く。

というか長期熟成をしてこそ真価を発揮するのがグランド・シャンパーニュ。

10年以上の熟成を経ているので、XOと名乗ることが許されているにもかかわらず、名乗らないのがマランシュヴィルスタイル。

成熟の始まりを感じるコニャック。

グランド・シャンパーニュらしいフルーツの凝縮感と、若さと熟成が共存する、そんなコニャックです。

贅沢にカクテルにしても良いですが、個人的にはオンザロックで飲むのがオススメ!

 

XO

8年熟成のVSOP10年熟成の10 ans、そしてXOは35年熟成です!

代々栽培、醸造、蒸留、熟成してきたコニャックがここに詰められています。

1世代で終わらないのがコニャック。家族から家族へ紡いでいくのがコニャック。

特にマランシュヴィルはグランド・シャンパーニュのブドウのみを使用しているので、長期熟成を経てこそ、その真価を発揮します。

少し先代、先々代に想いを馳せながら、ふくよかなコニャックは如何ですか?